Hasta mañana! また明日

カオスな頭の中をクリアにするためのブログ。Hasta mañana(アスタ・マニャナ)はスペイン語で「また明日」という意味。


スポンサーリンク


読書録「世界史をつくった海賊」竹田いさみ

 

読んだ本の記録です。

 

f:id:shibuyaumeboshi:20190422173326j:image

 

世界史をつくった海賊

ここ最近、世界史の学び直しが楽しく、新たな趣味となっています。各国の歴史を時系列に沿って学ぶ学校教育の教科書的な世界史ではなく、ある物事を中心に世界の動きを解説する書籍を好んで読んでいます。

 

これまでに「砂糖の世界史」「トウガラシの世界史」「ユダヤ人の歴史」などを読みました。

今の世の中のしくみがどのように成り立っていったのかを知ると、自分の生き方や消費の仕方もじっくりと再考してみたくなります。また同じ時代や地域で起こった出来事でも、観察する切り口によって違う物語があるところもおもしろいです。

 

そんなことを思う今日この頃、スペイン渡航までのあいだ実家で過ごしていると、つい昔読んだマンガに手が伸びてしまい、中学生の頃から読み続けている大人気マンガ「ONE PIECE」を久しぶりにイッキ読みしてしまいました。マンガのイッキ読みができるって贅沢なことですよね・・で、ONE PIECEを読んだら海賊の歴史について知りたくなったので、「世界史をつくった海賊」を読んでみることにしました。 

読んだ時期、場所

    • 2019年4月
    • 日本(実家にいるときや移動時)

 

    感想

    海賊は倫理に反する強奪をしてきたのになぜ英雄視されているのかという理由がよくわかる本でした。

    文章が読みやすくて、読者目線で推敲されていると思われるところに著者の優しさを感じます。

     

    イギリスという国の狡猾さ、情報戦線の重要さ、富の構築に対して手段を選ばないエリザベス女王の冷酷さ、商社や金融機関の祖先となった海賊。現在も存続する企業や金融機関も遡ると海賊ビジネスにつながるという事実に驚きつつも、世の中のしくみをつくる人たちの動機は、富の独占、冒険航海、未知の開拓、といったものなのだろうかと、本書を読んで感じた。

     

    また、この本で知ることができておもしろかったのは、船に飲料水を積むとすぐ腐るため腐りにくいワインを飲んでいたから海賊はいつも酔っ払っていたこと、戦闘よりも病気で死亡する海賊のほうが多かったことなどです。マンガや映画では知ることがなかった海賊暮らしの現実を垣間見ているようで、ワクワクしながら読み進められました。

     

    そして15世紀には大国だったスペイン・ポルトガルについて、もっと知りたいと思うようになりました。これから住まう国の歴史をよそ者目線で学ぶのはワクワクします。

     

    参考文献はお宝の宝庫!

     

    本書の巻末に記載されている参考文献は、読んでみたい!と思わせる書籍がズラリ。

    自分の備忘もかねて、参考文献の中で読んでみたいと思った書籍をメモしておきます。

     

    • 岩根圀和「物語 スペインの歴史ー海洋帝国の黄金時代」中央公論新社、2002年
    • 加藤祐三・川北稔「アジアと欧米世界(世界の歴史25)」中央公論社、1999年
    • 白石隆「海の帝国ーアジアをどう考えるか」中央公論新社、2000年
    • 角山栄「茶の世界史ー緑茶の文化と紅茶の社会」中央公論社、1980年
    • 角山栄「産業革命と民衆(生活の世界歴史10)」河出書房新社、1975年
    • 中丸明「海の世界史」講談社、1999年
    • 西川和子「スペインフェリペ二世の生涯ー慎重王とヨーロッパ王家の王女たち」彩流社、2005年
    • 浜 矩子「ザ・シティ金融大冒険ー海賊バンキングとジェントルマン資本主義」毎日新聞社、2009年
    • 浜渦哲雄「世界最強の商社ーイギリス東インド会社のコーポレートガバナンス」日本経済評論社、2001年
    • 春山行夫「ビールの文化史1・2」平凡社、1990年
    • 山田憲太郎「スパイスの歴史ー薬味から香辛料へ」法政大学出版局、1979年
    • 山田憲太郎「香料の歴史ースパイスを中心に」紀伊國屋書店、1994年
    • ウィリアムズ・エリック(川北稔訳)「コロンブスからカストロまでーカリブ海史 1492-1969)岩波書店1978年
    • ウォーラーステイン・イマニュエル(川北稔訳)「近代世界システムー農業資本主義と[ヨーロッパ世界経済]の成立」岩波書店、1981年
    • カーランスキー・マーク(山本光伸訳)「[塩]の世界史ー歴史を動かした、小さな粒」扶桑社、2005年
    • キョイヨ・リシュアン(池崎一郎他訳)「香辛料の世界史」白水社、1987年
    • スタンデージ・トム(新井崇嗣訳)「世界を変えた6つの飲み物ービール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが物語るもうひとつの歴史」インターシフト、2007年
    • ハトックス・ラルフ・S(斎藤富美子・田村愛理訳)「コーヒーとコーヒーハウスー中世中東における社交飲料の起源」同分館出版、1993年
    • フランドラン・ジャン=ルイ/マッシモ・モンタナーリ編(宮原信・北代美和子監訳)「食の歴史(Ⅰ.Ⅱ.Ⅲ)」藤原書店、2006年